タグクラウド1

TOP  >  日記(d3diary)  >  なーおなーお  >  オーディオ  >  [Audio] Yoshii9を聴く

なーおなーお さんの日記

 
2006
12月 27
(水)
00:32
[Audio] Yoshii9を聴く
本文

 今日は午後に東京出張ができたので、午前中に南青山のTimeDomain社南青山視聴室に寄って、Yoshii9を1時間ほど聴いてきました。 まずは対応いただいたスタッフの方と、常連のお客様、お世話になりありがとうございました。

 お約束になりますが、これから書くことは拙宅のシステムとスピーカー(使用ユニット:FE88ES-R)、 そして部屋で聴く音との比較による私個人の主観であります。 ご存知のとおりオーディオは感じ方は人それぞれですので、Yoshii9を普遍的に評価でき るものではありませんし、たったの1時間ほどの視聴でそれを書けるわけはありません。 「なーおはこう思ったみたいだ」 程度に留めていただきますよう、 お願いします。

***
 はじめに、私は塩ビ管スピーカーのオフ会などを通じて、Yoshii9型(?)音場型・仮想グランドスピーカーをいくつか聴いたこ とはありまして、音場型の長所・短所はあると思いますのでそれらは交えて評価しますが、その独特の音場感を大きなプラス評価にすることは致しません。
 一方、視聴のために持参したソースは、下記CD-Rに焼いた音源。 CD-Rに焼くと音が劣化しますのでその分を多少プラス評価することで、結果ニュートラルになるよう努めています。

  1.  使用ユニットFE83E(またはFE87Eかも)の良さを引き出しており、ユニットが上向きということで高域がだら下がりで刺激感無く聴こえ、全ての音が不自然な響きを伴わないが、かといってユニットの素養を超える音は出ていない。 
  2.  低域の量感の出し方には脱帽する。 視聴中に(もちろんスタッフの許可を得て)パソコンを出して内臓マイクでMySpeakerのリアルタイム アナライザ画面を見ることで観測してみたのだが、 実際には35~63Hzあたりは出てはいるのだがレベルはかなり低いのに、倍音領域をしっかり歪感少な く出すことで量感を得ている。 基音が出ていないと倍音が出ていても量感は出難いのだが、無理ない範囲で基音を出しつつ、倍音域で量感を稼いでいてその意 味で音作りが上手い。 なお、拙宅では観測できた(ソース07の)35Hz未満は観測できなかった(聴感上でも出ていない)。
     但し、量感と引き換えにドラムスやティンパニの「アタック感」「スピード感」は減退していて、打楽器系のプレゼンスは低め。
  3.  視聴室の天井高さが不足していて、上向きユニットから放射した音の天井からの反射音が印象の多くを支配している。 実際、ボーカル(ソール02)を聴くと中域のホール共鳴が大きめに聴き取れる。
  4.  演奏会場のホールトーンが、リスニングルーム内の反射音でかき消されて控えめになる。 自然な音場感と引き換えに、演奏会場の雰囲気は減退傾向との印象。
     この点から一刀両断で評価すれば、音場型スピーカーは演奏者を自室に招いてその場で演奏しているかのような音像感は出しやすいのだが、リスナーを演奏会場に連れて行ってくれるかの如くホールトーンから演奏会場の奥行き感まで再現するような芸当は難しいと考える。
      そういう観点から考えると、Yoshii9が演奏家や演奏自体を主に趣とする人から、ホールトーンの少ない生録再生などで多くの評価を得ていて(と私は 思っているが)、逆にピュアオーディオを趣きとして 「ホールトーンまでも再現」 し「音像を見通して演奏会場を見渡し」 て演奏会場に自分が居る錯覚を 得たいと日ごろから躍起になっている人から評価を得にくく苦戦していることにも合点が行く。
  5.  全ソースで細かなニュアンス・プレゼンスは減退気味。 シンプルなポータブルCDプレーヤー→アナログアンプの組み合わせの限界だと思う。 「これで良い」と思えばそうかもしれないが、ピュアオーディオ派には厳しいだろう。

**
以下、各ソースでの印象を列挙しておきます。

***なーお's Selection for 南青山Yoshii9視聴用 061226
                                    TOTAL 24:43

01村治佳織__Yesterday(Guitar) 3:30
02マリアの子守唄_有山麻衣子(Vocal) 2:15
03NadjaSalerno_Autumn-Allegro(弦楽四重奏)3:31
04松岡直也_CosmosAvenue(Piano-Sollo) 2:33
05ツァラトゥストラはかく語りき-導入部 1:51
06Casiopea_SuperSonicMovement 3:54
07上原ひろみ_LoveAndLaughter(Piano-Band)7:06 (F/O)

***

01村治佳織__Yesterday(Guitar) 3:30
 ★ギター1本のプレゼンス。これに尽きます。
 → プレゼンスは減退気味。 演奏のトーンや弦の細かなニュアンスが再現しきれていない印象。

02マリアの子守唄_有山麻衣子(Vocal) 2:15
 ★一時期話題に上り、私も参加した本年度STEREO誌コンテストで曲がとりあげられたCDからの1曲です。(コンテストとは別の曲) 。オフマイクのピアノのコクの深さ、ソプラノが反響音にかき回されずに定位するか
 → ボーカルは天井からの反射音との共鳴が強めに出る。 FE83のボーカルが綺麗に出る音の印象で、それ以上の音は出ていない。 ピアノの中域のコクがもっと欲しい。

03NadjaSalerno_Autumn-Allegro(弦楽四重奏)3:31
  ★ビバルディ四季から秋の第3楽章Allegro。 各楽器の分離と、バイオリンソロの瑞々しさ。
 →聴きやすいのだが中低域が緩い。 バイオリンも聴きやすいのだが、キレのある演奏が聴きやすい演奏に寄ってくる感じで瑞々しさは減退。 スピーカーに寄って(1mくらいの距離まで)みると、スピーカーの奥に音像が広がるようになって多少好みになってきた。

04松岡直也_CosmosAvenue(Piano-Sollo) 2:33
 ★松岡直也のCDは音がイマイチなものが多いのですが、この曲が収録されている「NOW THE TIME」は音の良いソロ曲が多い。 まるで自分がピアニストになったように眼前に定位するか。
 →低域の量感もあって聴きやすいのだがプレゼンスが弱い。音の強さがもっと欲しい。

05ツァラトゥストラはかく語りき-導入部 (ウイーンフィル・プレヴィン指揮)1:51
 ★冒頭のオルガン32hzと、ブラスの存在感とまろやかさ、ティンパニの打撃感、フォルテシモが破綻しないか。
 →32hzは聴き取れない(倍音は出ている)。 ティンパニは丸まる。 フォルテシモの破綻は感じずうるさくはないが、圧倒感が無い。 もっとブラスの円やかさまで出して欲しいが・・

06Casiopea_SuperSonicMovement3:54
 ★活動休止したカシオペアの代表的な曲調で、メロディーは耳に入らないが、歯切れの良いリズムは絶品。 ドラムスや各パートのスピード感をきちんと表現できるか。
 → 低音の量感でそれなりに聴けたが、ドラムスのキレと凄みはもっと欲しい。 バスレフっぽさが表に出てくる。

07上原ひろみ_LoveAndLaughter(Piano-Band)7:06 (F/O)
 ★30hz~のベース低音の基音が倍音に負けずに聞き取れるか。ピアノなど各楽器の音像が定位するか。曲中の静穏部と強音部の素早い繰り返しのダイナミックレンジは大丈夫か。
 →エレキベースは35Hzあたりから出ている感じだが、倍音が多いのに歪感が少ないのはよいが量感が足りない。35Hz未満は聴感上は出ていない。 ダイナミックレンジ的にももっと欲しい。 部屋の反射音で収束が遅く、強音部の直後の無音部のニュアンスが苦手な感じ。

 以上、冒頭の所感の「4」に納得し音場型スピーカーを欲する人には完成度が高いと思いますが、私は30万円を出して買う気にはなれません。 あと10万円かかっても良いから、拙作のsubakoの完成度を上げるほうが良いと思いました。

***061227追記: 拙宅のシステム
 ・PC:(自作) ASUS M2NPV-VM + AMD Athron64 X2(DualCore) 3800+ SocketAM2
 ・Sound Device:(ONKYO) SE-90PCI
 ・DAC:(Accuphase)DC-61
 ・AMP:(Marantz)PM-SA14-Ver2
 ・SP:自作 3D-subako (Fostex)FE88ES-R x1発
Room 

3Dスパイラルホーンスピーカー 記事リスト


 


 

閲覧(2539)

コメント一覧

投稿ツリー


「集まれ塩ビ管スピーカー」の管理人 サイトURL  投稿日時 2006/12/27 14:49
お値段がもっと安ければいいですね。
なーおなーお  投稿日時 2006/12/27 17:59
たてちゅうさん
 そうですね。物としてもマーケティングとしても良くできていると私も思います。
 また、あの値段はちと高いですが、販売数量が少ないでしょうから開発費や役員報酬、販売経費を捻出するにはあの値段にせざるを得ないでしょう。
 ということで、やはり自作でより良いユニットを使って作ったほうがCP比的には良い結果が出るかと思います。
 私も将来的には、1SETくらい音場型を作ってみるかもしれません。 それを持って、Yoshii9に挑戦状を・・(^^;;
新三郎@ま2   投稿日時 2006/12/27 22:41
専用アンプで低音増強かどうか確認できなかったすか? (^^;
「していない」という話もあるですが。
僕のTLSも同じ系統の音だと思うのですがどうですやろ?
 値段はそうですね、高いですけどしょうがないでしょう。数が売れれば値下げできるかも。
なーおなーお  投稿日時 2006/12/27 23:20
新三郎さん

スタッフの人は低音ブーストは「していない」と言いましたね。 何しろ低域の量感はしっかりありましたから、私は何となく80Hz付近を持ち上げているような気がしました。 ・・でも検証する術はありませんでした。

同じ音場型として新三郎さんのTLSと同傾向の音だと感じました。。 ただ、低域の量感はYoshii9の方があるかも、です。 それと、Yoshii9のほうが下がスムーズで若干抜けが良かったかな。。
今まで聴いてきた中で、Yoshii9に一番近いのはどれ?と聴かれたら、やはりそれを目標にして取り組まれている、BISケットさんのスピーカーですね。

・・ でも本当は同じソースで比較しないと難しいっス。
地蔵   投稿日時 2007/1/6 2:18
Yoshii9に関する評価、興味深く読ませていただきました。
実に的確だと思います。
これまで何気なく私が思っていたことをきちんと文章にしていただいたような感じです。
なーおさんの観察力、論理構成はいつもながらすごいと感心してしまいます。
演奏家を家に招いて演奏させた音と自分が演奏会場に行って聞いた音という表現は真に言い得て妙です。
私の好みはやはり後者です。
これからもその鋭い切り口で、世のオーディオ機器を論評していってください。
楽しみにしています。
なーおなーお  投稿日時 2007/1/6 8:41
地蔵さん
 今回の評価はYoshii9に対して厳しい目と思いますが、自分の進んできた道と今後の方向に自信が出たのも事実です。

 一方で、Yoshii9の構造的な工夫(フロート構造・仮想グランド)による音のメリットについては、私もまだ経験しておらずいつかは自分で検証してみたいと思っています。

 地蔵さんの音作りはいつも参考にさせていただています。今後もどうぞよろしくお願いします。
もじもじ   投稿日時 2007/6/10 23:13
音作りは理論ではないという吉井氏の気持ちも否定はできないのですが^^;確かにあなたさまのおっしゃるとおりだと思います。なんとなく聞くとyoshii9はいい音なんですが、よく聞くと。。ぼけた感じが・・・ということで、是非富士通テン製のエクリプスTDシリーズを聞いてみてください。これは同じ理論を用いているらしいのですが、僕としてはこちらの方がお勧めな気がします。ちょっとタイムドメインさんは企業努力が不足しているような。。。。
ではでは^^
ユイチ   投稿日時 2008/12/25 18:29
もうYoshii9を購入しましたでしょうか?
ブログ楽しく拝見させていただきました!!
私もあの価格は納得いきません。

yoshii9の同等品の
Dimension09をご存じですか?
値段と性能がちょうどいいのではないでしょうか?
お勧めです。

参考サイト
<a href="http://www.shinwa-syoji.com/timedomain/index.html" rel="nofollow">http://www.shinwa-syoji.com/timedomain/index.html</a>


日記投稿者リスト1

OpenIDログイン

ログイン


ユーザー名:

パスワード:




パスワード紛失  |新規登録

メインメニュー

テーマ選択

(8 テーマ)

カテゴリー1

カレンダー1

«前の月次の月»
12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31

月表示1

新着日記1

新着コメント1

友人リスト1